2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧

いまさら紹介するのも必要もなくとびきりステキでウィットに富んだミステリーなのですが、最近読み直していたのでつい。理系で無い人が理系の人を書いてもまったくリアリティないのはよくある話ですが(フラスコで珈琲を淹れるとか)、森先生はリアリティあり…

「あっ!!」という間に11月も終わって、師走。時間というのは過去から振り返ったときの濃(脳?)密度で決まる主観的な矢だと思うので、特に忙しい年末はfastestですね。ところで最近は毎日帰ってくるのが午前2時とかなので、世の中のニュースはすべてネット…

というわけでジプシー音楽。民族音楽・土着音楽という西洋的なものを嫌っていたはずの音楽文化が、CDという西洋的な文化によって紹介される皮肉な形で世に出てきた作品。いやはや、表に出てきてよかった。こんなすごいものを知らないでいるのはもったいない…

どこか頭が狂ってしまった人間たちを通して1つの国家の終わりを描いた、滑稽な作品。そんな意味不明な紹介文が似合う、ごった煮の171分。監督はサラエボ出身。バルカン半島が再び爆発しそうになっていた90年代にせっせと撮っていたというのだからすごい。と…

「ハウルの動く城」が公開されてます。今回も駿さんがオレ流を発揮して作ったそうなので、安心して宮崎テイストを味わえるんじゃないでしょうか。ただもうそろそろポスト宮崎が出てこないとまずいんじゃないか?個人的には「耳をすませば(何回観たか分からん…

世界中の全ての問いを解決できる答えはあるのか? 「子供」はいつも「なんで?どうして?」と問いかける。一方で「世の中には答えなくてもいいことがある」「答えなんてないのだ」と一線を引く。もしくは問いかけることを放棄する。これが良くも悪くも「大人…

あのクリアなバッハを聞きたくて、もう100回以上は聴いた。グールドの大きな手が動くところを観たくて、ビデオも2本買った。彼が何を考えていたかを知りたくて、関連する書籍も買った。そんな風に、一定の人間をハマらせる力というのを持っている音・人間。…

本棚を漁っていたらこんなものが出てきました。初めて読んだ哲学入門書。中学時の家庭教師が高校入学のお祝いとしてくれた数々の本の中に入っていた一冊。なんかやたらツボにはまってしまって、あまり面白いとは言えない高校の授業中に何度も読みました。本…

「ほしのこえ」を世に送り出した新海誠さんの新作漫画が巻頭に載っている。「とうのむこう」というお話。静止画でも上記に絶賛した風景が生きている。特に夕方の光!この人は漫画界のモネなのではないか?例によってストーリーには触れず。新現実 Vol.1 (カ…

DVD

映像を見たとき、思わず声が出た。鳥肌も立った。エヴァを初めて見たような卑屈な感動ではなく、あくまで凛とした感動だ。夏の夕方の懐かしい空の色、遠くでは雷が鳴っているらしい。子供の頃、よく見た空の色だ。いや、子供の目のフィルターを持ってしか見…

「お金で買えない価値がある。買えるものはMasterCardで」このCMが好きです。お金で買えないもの>お金で買えるもの、といった「モノより思い出」的な図式を前面に出しているので、カード会社としてはどうなのか?といったところもありますが、逆説的な効果…

「読むなら文学にしろ」と高校時代に誰かが言った。例えるならサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」のブックカバーを郷ひろみの「ダディ」にかぶせて読んでいるような、猫をかぶるモードであった僕に、その言葉はガツンと響いた。問題なのは「ダディ」が…

右肩は上がっていないか?世間の風に吹かれてはいないか?たまには右肩を下げて歩いてみないか?具体的な思考よりも抽象的な思考を好むのはなぜか?実践という言葉の胡散臭さに気づいてはいないか?最後に勝つのは理論だと、そう信じているか?夜に自転車で…

new(新しい)の名詞化としてのNews*1がこれほどまで情報化され、迅速に配信される時代。NHKの7時のニュースで地元ローカルネタをやっていた時代から随分と遠くに来てしまった感じがします。 *1:別の語言説として、北(north)東(east)西(west)南(south)から情報…