世界中の全ての問いを解決できる答えはあるのか?

 「子供」はいつも「なんで?どうして?」と問いかける。一方で「世の中には答えなくてもいいことがある」「答えなんてないのだ」と一線を引く。もしくは問いかけることを放棄する。これが良くも悪くも「大人」になるということだ。しかし、世界にはこの一線を引けずに、哲学病という病に冒されてしまう者がいる。簡単に言ってしまえば、社会の常識が通じず、一線を越えてしまっているのだ。世界中のどこかで、残酷な子供の目を持ちながら「なんで?どうして?」と問いかけ続けている人間がいる。
 そんな哲学病に冒された男の物語。どこか滑稽でどこか不幸でどこかうらやましくもある物語。社会科学論としても哲学書としても恋愛小説書としても読めるところがおもしろい。ところで先の問いの答えは出されているのか?出されているとも言えるが、ただのプロセスでしかないとも言える。興味を持った方はこれを読んで実践して見るべし。哲学病に冒されても責任は負いかねますのであしからず。

THE ANSWER

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