いまさら紹介するのも必要もなくとびきりステキでウィットに富んだミステリーなのですが、最近読み直していたのでつい。理系で無い人が理系の人を書いてもまったくリアリティないのはよくある話ですが(フラスコで珈琲を淹れるとか)、森先生はリアリティありすぎて困ります(笑)。といってもそれは理系に属している側から見た場合であって、理系で無い人が見たときにはやっぱりリアリティがないという事態に。そもそも理系とか文系とか、区別は必要ないと思う僕ですが、そういう言葉は抜きにしてもやはりなんらかの型があるのは確かです。理系のコミュニティに属していればそっちより(あえて左よりと言いますか)になりますからね。朱に交われば赤くなる、シニフィアンはなくてもシニフィエはある、なんか違うな・・・。笑わない数学者もお薦め。まさしく理系文系をとっぱらった世界で、型が作り上げられていきます。閉じているとは何か?開いているとは何か?何でしょう?というわけで今年の冬は「F」「笑数」「The Answer」で自分を縛っていた何かをとっぱらいませんか??

すべてがFになる (講談社ノベルス)

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