噂の「ダリ回顧展」が1/4までだったので、この週末を逃すともう観られないだろうと思って上野の森美術館へ。作品はよかったけれどそれ以上に人がすごかった。香水のにおいに混じって、おじさんの頭ごなし越しに観るダリの絵は、偏執狂的批判的とは言い難い。でも図録のデザインが気に入ったので、買って自分へのクリスマスプレゼントにした。今回の展では「記憶の固執(柔らかい時計)」やフロイトに見せたという「ナルシスの変貌」、ダブルイメージがオンパレードの「果てしない謎」がなかったのが残念。エッシャー展も観に行きたいけど、こちらも混んでいるだろうなぁ。整理券とか配って、もうちょっと人数制限をしたらよいのにと思う。目先の売り上げも大事だとは思うけれど、偉大な絵を観てとんでもない影響を受ける人々が確実にいるのだから、そういうチャンスを与えないというのは美術界にとって将来的にマイナスではないか。
ついでに宮崎駿がデザインしたというからくり時計ができたらしいというので汐留へ。嫁さんはデジカメで動画を撮っていたけれど、盛り上がりもなく、なんとも中途半端なからくりだった。「トトロの一匹でも出さんかい!」「耳をすませばに出てきたドワーフのからくり時計みたいなストーリーのあるやつがいいんじゃ!!」という意見で一致した。たぶんデザインしただけで本気には関わってないんだろうな。ぞろぞろと帰る皆の「おかしいなぁ」といった、ぽかんとした顔が印象的だった。その後はKrispy Kreme Doughnutが日本でもオープンしたというので新宿南口へ。予想外にすごい人。ダリ展より並んでいたのであきらめて帰宅。アメリカ生まれのドーナツを求めて寒空のクリスマスで1時間以上並ぶというのはそれこそ変態的倒錯的な行為と言えるだろう。
図録をパラパラと眺めていたら、Indiana Univ.の友人からメールのリプライが届いた。博士無事とったか?と日本の年賀状をアタッチしてメールをしたのだけれど、彼女は数ヶ月前に卒業して今はL.A.でポスドクをしているらしい。ってことはたぶんUCLAか。心配損だ。いいなぁ。「drop a line」は「一筆書く」という意味らしい。知らなかった・・・。