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昔者 荘周夢に胡蝶となる。栩栩然として胡蝶なり、自ら喩みて志に適えるかな。周たるを知らざるなり。俄然として覚むればすなわち栩栩然として周なり。知らず、周の夢に胡蝶なるか、胡蝶の夢に周なるかを。周と胡蝶とは、すなわち必ず分あらん。これを物化という。
昔は夏休みというと必ず午前中にタッチをやっていて、「はいはい、残念だけど来ないんすよ」と、カッちゃんが死んじゃう南の一番長い日を毎年のように味わうものだった。でもある日の朝、まどろみながら無意識に実家のテレビをつけたら、朝もはよからうる星やつらが流れていた。どうせいつものドタバタだろうと、あたるとラムちゃんをぼーっと観ていたら、どんどん引き込まれて気づいたら2時間。その面白さは夢のようだった。はて、うる星やるらってこんなにも面白かったっけ?と思ったのだけれど、一作目でミスった押井守が執念で作った2作目であったという。いつものドタバタ劇からうまく反転し、ここまで哲学的に魅せられるなんて彼だけだろうと思う。たとえ原作がらんま1/2だとしても、彼だったらなんとか哲学的に仕上げてくれそうだ。20年以上たった今でも、まるで色あせないビューティフル・ドリームを見せてくれる。なんだか最近話題がオタッキー(古)だぞ。
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- 出版社/メーカー: 東宝
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