モノゴトの本質というものを考え出して幾年。どんなにくだらないテレビを観てもどんなに陳腐な本を読んでも、表面には現れない本質というものを捕らえようとする。本質は作者の意図であったり、作り手さえ気づいていないメッセージであったり。そんなあるのかないのか分からないものを捜し求めて積年。できているのかできていないのやら。「深い深い」というやつを信用するな、とはある人のコトバ。本当に深いものはその表面に、浅いところに顕現するのだと。だとするならば本質を探るにはただ「見る」のに徹するべきか。その答えは如何や?森羅万象を定義した書物には、そんな思索がよく似合う。「重い重い」というやつを信用するな、とは僕の言葉。この世で一番重い書物をただただ見ながら、軽いコトバを探しています。

広辞苑 第五版 普通版

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